人材育成の為の教育訓練は継続なくして成果なし
バブル崩壊後の景気低迷はまだ続くと予想され、産業界はその生き残りをかけ懸命の努力を重ねています。
不況に直面するごとに経営者は「どうしたら生き残れるか」という企業存続の考え方がより一層強くなります。存続には、売上と利益の確保・費用を最小限におさえることが求められ、これらに関わる「人育て」の層の厚さで生き残りが決まるのです。
人材育成コンサルタント業の立場から「費用を最小限におさえる」という所を見ていると
・新入社員の採用中止や人数減
・社員の教育訓練予算の削減
これは人材育成基盤に影響を与えるものです。
人材育成の為の教育訓練は、企業発展を支える為の最大にして最強の原動力なのです。
私が最近、教育訓練に関わっております建設業界のある企業の事例からみえてくるものは、好況の時には社員研修に力を入れるが、不況になると止めてしまう企業が多い中で、「不況の時にこそ人材育成―教育訓練をする」という考え方をしています。
「現状打破の気持ちを持ち続けていれば、必ず好景気がやってくる。今こそ社員に、学ぶ力・数字に強い知識・向上心などを刺激してほしい」という考え方です。
この企業の最高責任者は50代の経営者であり、人材育成のための教育に前向きな姿勢を持っていらっしゃる方です。私は、更に最も重要なことは教育担当責任者自身が学習体験のある人とそうでない人の考え方に大きな差がある―ということが見えたのです。
この企業の教育担当者は、金融機関での経験から「教育によって人は育つ」ことを自ら体験された方です。
そして教育訓練の継続なくして、組織力、人材育成の成果はないのだということもよく理解しております。そしてどんなに事業経営が困窮であっても人材育成を中断すべきでないことを実証している例として「全社員にPC操作を習得させた」という事例をもっております。PC操作は各工事現場でその成果を発揮しており「付加価値」をつけ、企業の業績に貢献しています。
この会社の教育担当者は、現場で仕事をする一人一人の社員に教育訓練を受けさせる必要性や重要性を社長や各担当責任者に働きかけ、今年は更に教育内容を2コース増やしました。
景気の好不況に関係なく、教育訓練を継続している企業に共通していることは「企業発展と成長を支える人材は、計画的・継続的に教育をすることによってのみ育つ」・「教育訓練は川上から川下へと実施しその成果を最大限に発揮する」という考え方です。
ここで、担当講師に求められるものは、
「企業をとりまく環境の変化に合わせ、教育訓練のニーズにも変化がある」ということを常に敏感に感じ取る能力が求められるのです。